1円切手の肖像は誰?前島密とクマさんの秘密について解説をしていきます。実は1円切手にとてもかわいい、ゆるキャラがいることを知っていましたか?それについても解説をしていきます。
1円切手
1円切手は、日本郵便が発行する切手で、額面が1円であることからその名がつけられています。この切手は、特に郵便料金が微妙に変更された場合や、他の切手と組み合わせて正確な郵便料金を支払うために使用されます。例えば、既存の切手では郵便料金をちょうど満たせない場合に、1円切手を追加して調整することができます。
歴史と役割
1円切手は、主に補助的な役割を果たします。日本の郵便料金は時折変更されることがあり、特に消費税の引き上げや郵便サービスの料金改定が行われた際に、小額の切手が必要になります。その際、既存の50円や100円切手などの通常の切手と組み合わせて使用するため、1円切手が重宝されます。
また、1円切手はコレクターの間でも人気があります。特に古いデザインの1円切手や記念発行された切手は、コレクターズアイテムとして高い価値を持つこともあります。
使い方の例
- 郵便料金の調整: 郵便物の重さやサイズによって料金が変わる場合に、少しだけ足りない料金を1円切手で補う。
- 切手コレクション: さまざまなデザインの1円切手が発行されているため、コレクターが収集対象とすることもあります。
前島密とクマさん(ぽすくま)
1円切手には前島密とクマさん(ぽすくま)がいることを知っていますか?それぞれについて紹介をしていきましょう。
前島密
前島密(まえじま ひそか)は、日本の明治時代に活躍した郵便制度の創設者として知られています。彼は、1835年(天保6年)に越後国(現在の新潟県)で生まれ、明治時代初期の日本に西洋の郵便制度を導入し、近代的な通信ネットワークの発展に大きく貢献しました。その業績から「日本の郵便の父」とも称されています。
主な業績
- 日本の郵便制度創設
前島密の最も有名な功績は、日本に近代郵便制度を導入したことです。明治政府の役人として働いていた前島は、1871年に西洋の郵便システムを参考にして、日本全国に郵便網を整備しました。当時、日本では手紙のやりとりは主に飛脚などによって行われていましたが、前島はもっと効率的で統一された通信手段を必要と考え、政府内で郵便制度の重要性を訴えました。 - 郵便料金の統一と郵便切手の導入
前島は、全国一律の郵便料金制度を確立しました。これにより、距離にかかわらず全国どこへでも同じ料金で手紙を送ることができるようになりました。また、1871年には日本初の郵便切手を発行し、現金を直接やりとりすることなく郵便を利用できるようにしました。この切手制度は、その後の郵便運用において重要な役割を果たしました。 - 地名のローマ字化提案
前島は、日本語の表記に関しても革新的な考えを持っていました。彼は地名や人名のローマ字表記を推進し、特に国際通信において効率的な方法としました。この取り組みは、後の時代に国際的なコミュニケーションの基礎となりました。
その他の貢献
郵便制度以外にも、前島密は教育や交通の分野でも活躍しました。特に、日本の鉄道網の整備や、商船の運航にも関与し、通信と物流の効率化を目指して幅広く活動しました。明治政府の一員として、多くの近代化政策に関わり、日本の産業や経済の発展に大きな影響を与えました。
晩年と死去
前島密は、郵便制度の整備に加えて、日本の通信・運輸関連の発展に尽力し続けましたが、1881年には政府を退き、その後もさまざまな民間活動に従事しました。彼は1919年に亡くなり、その功績をたたえて、東京都内には彼の銅像が建てられ、また彼の肖像が日本の郵便切手にも描かれています。
クマさん(ぽすくま)
クマさん(ぽすくま)はご存知でしょうか?実は2021年にはすでに記事にもなっているのですが、ゆるキャラが切手となったのです。前島密だけじゃないんだと思った方は多いでしょう。とてもかわいいので買ってみるとよいでしょう。
日本郵便のゆるキャラ「ぽすくま」を描いた1円切手が4月14日から、全国の郵便局で発売される。1円切手は長く「郵便制度の父」と呼ばれる前島密(ひそか)の肖像だけで、前島以外の1円切手が発行されるのは約70年ぶり。「歴史的な出来事」(郵便関係者)を後押ししたのは、新聞の読者投稿欄に載った利用者の声と、それを読んだ日本郵政トップの働きかけだった。
ぽすくまの1円切手はシール式。50枚1シート50円で販売し、ばら売りはしない。前島の切手と並行して発行する。
日本郵便によると、前島の1円切手がいまの構図になったのは1951年。その後は1円切手は前島1種類だけだったという。
引用:朝日
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